プロジェクトの概要
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Q&A
 
本プロジェクトは、経済産業省・財団法人コンピュータ教育開発センター(CEC)が実施する、平成17年度教育情報化促進基盤整備事業「OpenSchoolPlatform」に採択された地域プロジェクトです。
目的      
 現在の学校教育現場においては、児童・生徒の学習場面はもちろん、教職員の業務においても情報機器は不可欠となっている。しかし、学校現場では一般企業と比較すると情報機器の導入・運用コストをかなり制限されており、最新の情報環境を提供されていないという現状がある。そこで、情報機器の中でも学習活動を支えるサーバ機やクライアント機に限っては、セキュリティ対策などの管理費用やソフト導入・運用に伴うライセンス費用等といったコスト問題に対する解決策の一つとして、オープンソースソフトウェア(OSS)の導入が有効であると考えられる。

 しかし、OSSデスクトップ環境の普及にはいくつかの課題がある。その中で大きいものの一つとして、運用・サポート体制が整備されていない点が考えられる。そこで本プロジェクトでは、教育現場に複数の方法でOSSデスクトップ環境を提供し、OSSデスクトップ環境の実用性を実証し、運用・サポートにおけるの望ましいモデルを構築する事を目標に実証実験を推進する。そして、下記の3点を成果とし、広くOSSデスクトップ環境の普及に役立てたいと考えている。
       
特徴      
 実証フィールドとなる京田辺市では、10年前より校内ネットワークの整備をしており、全教室へのネットワーク整備が完了している。全教職員へのノートPC配布も行っており、環境を支えるためのサポート体制も充実している。このようにネットワークが整備され、自律的に学校の情報環境を運用・管理している京田辺市で実証実験を行う事で、より現場で活用しやすいサポート体制ならびに研修プログラムを提案する事が可能となると考えている。
       
成果      
 ・ 現状のサポート体制の有効性・改善必要箇所の抽出ならびに運用マニュアル作成
 ・ 現状の研修の有効性・改善必要箇所の抽出ならびに導入研修プログラム作成
 ・ 学校でのOSSデスクトップ環境の実用性・改善必要箇所の抽出ならびに活用マニュアル作成
       
導入環境      
 既存のデスクトップPCはCD-ROMブート、ノートPCはUSBブート、各学校を持回りする再利用PCにはLinuxをインストールして使用する。台数については下記の表参照。サーバに関しては、京田辺市教育委員会に1台導入し、各クライアントのデータを保存する。
       
実施内容      
 京田辺市内の小・中学校3校にて、算数・理科・総合的学習の時間においてOSSデスクトップを活用した学習を行い、StarSuiteやGIMP(画像処理ソフト)、FireFox(ブラウザ)、Mplayer・Xine(動画プレイヤー)、デジタルカメラの操作性を検証する。
学校 対象学年 教科 想定時間数 導入クライアント プリンタ デジカメ
田辺小学校 4,5,6年生 算数・総合 104時間 既存60台(持ち回り90台) 6台 100台
草内小学校 2,3,4,5,6年生 算数・総合 100時間 既存30台(持ち回り90台) 2台
田辺中学校 1,2,3年生 算数・総合 101時間 既存30台(持ち回り90台) 2台
 運用管理は京田辺市教育委員会情報教育推進室及び内田洋行が行う。リモートメンテナンス及び、3日に1度の訪問サポートを行う予定である。

 導入運用研修は「OSS課長指導者研修」「実証対象校活用研修」「OSS活用個別研修」の3種類を実施する。全体研修のみならず、希望者が随時受けられる個別研修の時間を設け、教員のスキルアップを図る。

 実証授業終了後に、教員及び児童・生徒に対して、OSSデスクトップ環境機能・操作性満足度に関するアンケート調査を実施する。また、サポートを担当する京田辺市教育委員会情報教育推進室スタッフに対して、運用・サポートに関するアンケート調査を行う。さらに実証実験中に発生した障害データ、OSS環境構築並びにサポートに費やした時間を収集する。以上のアンケート結果及び蓄積データを基に、OSSデスクトップ環境の実用性・移行性・運用性、導入運用研修、コスト、サポートモデルの評価検討を行う。
       
全体図      
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