SELF(総合的な学習の時間)の一環として、第2学年において、生徒に「将来の夢や希望を育み、働く意義や喜び、生きがいなどを体験」させ、「将来の生き方」について主体的に進路を探索し選択できる能力を育てることを目的に実施します。
 平成17年度は、平成18年1月20日(金)に実施いたしました。
 本年度も多くの事業所に御協力いただきたいへんありがとうございました。。

平成17年度 第2学年「職場体験学習」

1 「職場体験学習」のねらい
(1)2年「総合的な学習」の「進路」における目標
 進路学習を通して、職業の意義や社会のしくみを理解し、さまざまな人々の生き方に触れることを通して、自己の進路選択の一助とするとともに、人としての在り方、生き方を学ぶ。
(2)「職場体験学習のねらい」
*職場での体験的な活動を通じて、社会の一員としての自覚を促し、望ましい勤労観の形成を図る。
*2学期の「社会人セミナー」等の取組を踏まえて、体験する職場の選択、決定などを自ら行い、主体的に問題を解決していく力を養う。
*日常の学校生活とは異なる生活や活動を行う中で、自らの姿を振り返り、今後の生活の改善の契機とする。

2 実施日時
  平成18年1月20日(金) 午前9時から午後3時まで

3 訪問事業所
  京田辺市内等40事業所

4 事前の取組
(1)地域の職業や職場についての調査
(2)職場体験の意義、概要、各事業所での体験内容の調査
(3)体験を希望する職場の調査、決定
(4)体験する職場別の話し合い、確認(準備物・服装・注意点・代表者等)
(5)直前の職場訪問による最終打合せ、確認
(6)最終確認(学級活動・学年集会)

5 当日の体験プログラム
(1)集合、出席確認
(2)職場の方へのあいさつ
(3)職場の方からの講話、指導や注意を受ける
(4)実習・作業等の体験活動(途中、昼食・休憩等)
(5)後片付け終了後、職場の方へのお礼
(6)学校への終了報告

6 事後の取組
(1)体験内容、感想のまとめ
(2)体験の交流(感想文の交流、まとめの学習、お礼状の作成)
(3)体験発表・交流会
  

「職場体験」に御協力いただいた事業所

 京田辺市内の各事業所に御理解と御協力をいただき、「職場体験学習」を実施することができました。
 当日は、厳しい寒さの中でしたが、生徒たちは各事業所で丁寧な指導を受け、慣れない実習に一生懸命取り組み、普段の学校生活・家庭生活では経験できない苦労や気配り、感動や感謝などの貴重な体験をし、人間としての「生き方」や「在り方」について深く考えてくれたのではないかと思います。
 業務御多忙にもかかわりませず、生徒たちにこのような貴重な体験の場を提供し御協力していただいた各事業所の皆様には、心からの感謝とお礼を申し上げますとともに、今後とも生徒の望ましい職業体験、勤労体験に御協力いただきますようよろしくお願い申し上げます。

<一般事業所>
アル・プラザ京田辺、(有)魚為、(有)宇を茂、(株)新店、岡崎商会、味噌工房ふれんず、サンマルク松井山手、北川製材所、京都新聞京田辺支局、コープ京田辺、ホームセンターコーナン京田辺店、株式会社大栄、KSC田辺、筒城造園土木株式会社、都造園土木(株)、フミ美容室、トモミ堂、舞妓の茶本舗、マスターズボール新田辺、山城田辺自動車学校、京都生協山城支部、関西電力伏見営業所、JR長尾駅
 
<福祉・医療>
特別養護老人ホーム「セピアの園」、府立洛南寮
 
<保育・教育>
みみづく保育園、南山保育所、河原保育所
薪幼稚園、田辺幼稚園、普賢寺幼稚園、三山木幼稚園
京田辺市立中央図書館、中央図書館とうちく分館、京田辺市野外活動センター、普賢寺児童館
 
<公共機関等>
京田辺市立中央体育館、京田辺市立田辺公園プール、京田辺市消防本部、山城田辺郵便局
 
職場体験のひとコマ (平成16年度)
(幼稚園)
子どもが泣きだしてしまって、その後どうしたら泣きやんでくれるか迷いました。そこで仕事をしている先生たちの苦労が分かったし、0〜3歳児の接し方などが分かって勉強になった。
(保育園)
小さい子にも叱るときは叱り、甘やかしていなかった。けれど、少しのすり傷でもすぐ手当てするなど、保育士さんという仕事は責任感がある人じゃないとできない仕事だった。
(回転寿司店)
はじめてこういう仕事をしたけど、思っていたよりたいへんだった。しゃりづくりがなんとなく楽しかった。うどん・赤だしをお客さんに提供するのがけっこう恥ずかしかった。
(牛乳宅配販売店)
牛乳の仕分けに時間がかかってしまった。領収書をまとめる事務の仕事は楽しかったが、破ってはいけないので緊張した。
(特別養護老人ホーム)
とても印象に残った言葉は「利用者にしてあげるのではなく、できない事を手伝い、なんとか自分でできることは見守らなければならない」ということです。
(消防署)
消防業務全般について説明を受け体験した。通信司令室では自分の家を正確に探知できることが分かった。放水活動とはしご車(地上30m)に乗ったとき京都タワーが見えたことに感動した。
(中央図書館)
開館準備、本の貸出・返却、本のカバー貼り、書庫の整理をした。思っていたより忙しくて、普段利用しているところでも、働く側ではたいへんだということが分かった。
(レンタルショップ)
掃除が寒くて大変だったけれどしっかりできた。けっこうしんどかったが、楽しくてとてもやりがいがあった。
(料理・仕出し店)
少人数でたくさんの仕事をこなしていることはすごいと思った。貝を千個以上洗って疲れた。鉄なべに盛り付けをしたとき大変だったけどおもしろかった。
(茶製造販売業)
お茶の葉は袋にきっちり入れる。お茶のために室温を高くできないので少し寒かった。ずっとやっていても飽きないくらい楽しかった。単調な仕事もあったが、本当の仕事というのが分かった。
(バラ園)
皮手袋をしていてもバラのとげが何度も刺さった。でも、1列切り終えると達成感があった。バラ園のみなさんはとてもやさしくて、バラの枝の剪定も楽しくやれた。もう一日あったらいいなと思った。
(ホームセンター)
商品を出すときに出すところを見つけることがたいへんで、すぐ見つかるものもあれば、何分探しても見つからなくて店の人に聞いたことが何回もありました。
(料理・仕出し店)
掃除や醤油入れ、塩漬け、食器直し、食器ふきなどをした。思ったより疲れた。
(郵便局)
郵便物の「道順組立作業」や「差立処理作業」を実習した。職場体験をしてみて、あいさつの大切さを改めて知った。根気のいる作業ばかりで疲れたけど、とてもいい体験ができた。
(ガソリンスタンド)
寒くて洗車機が凍るハプニングもあったけど楽しかった。こんな体験をしたことがなかったので最初は緊張していたが、やってみたらきちんとできたのでよかった。
(造園業)
庭の芝生や植木の手入れをした。地面が凍っていて手が痛かった。人の話をよく聞くこと、あいさつを大切にしなければならないことがわかった。これから自然を大切にしていこうと思った。
(老人保健施設)
「ふるさと」を歌っているとき「この歌を歌うと昔を思い出して涙が出そうになる」と言われた。こんなことは日常では聞かないことなのですごく印象的でした。
(幼稚園)
最初は不安だったけど子供たちと遊んでいるうちにだんだん慣れてきた。幼稚園の先生は簡単な仕事だと思っていたけど、体験してみたらとってもたいへんで難しいことが分かった。
(スーパー)
商品の前出しは簡単そうに見えたけど、やってみるとそろえるのが大変で、細かいところまで気をつけてやっているんだと思った。あいさつや謝るときも言葉や礼のしかたが決まっていて印象に残った。
(料理・仕出し店)
2800組の割箸、食器ふき、料理の盛付け、配達などとても楽しかったのでもう一度行きたいと思った。昼食の炒飯が意外と簡単に作れた。今度は家でも作ってみたいと思いました。