自己の生活を見つめ、主体的に生きる児童の育成
−自分づくりの学びを通して−

研究テーマ設定の理由


昨年は、一昨年に引き続いて「自己の生活を見つめ主体的に生きる児童の育成」のテーマのもと、さらによりよい自己を高めようとする力につなげるために、「自分づくりの学びを通して」というサブテーマを加えて研究に取り組んできた。

その取組の中で、低学年では身近な素材から歴史、気候風土、文化等の広がりを追求するなど、総合的な額数を見通した生活科の取組ができた。 中学年では地域の方や講師の方の話を聞いたりして、興味、関心を深め、みんなで楽しく調べ、学習しようとする意欲が育ってきた。 高学年では、課題に対して自分(達)なりの計画で調べ、公共施設を訪ねたり、またパソコンを活用するなど、資料を収集する力も徐々に育ってきている。

このような成果とともに、昨年度末課題として残されたのは、収集した資料や情報を活用していく力が弱い。また、経験や体験を通して身につけた知識が次の課題設定や課題解決のために生かしきれない・・・などであった。 昨年度の研究を振り返って、全体としての児童の成長は一定の評価はできるが、ここの児童に焦点を当てると、まだ主体的に取り組んだり自分としての考えをもって発表したりすることができていない児童も多い。 児童が<自己の生活を見つめ、主体的に生きる>ためには、まずは健康な生活を目指し、確かな基礎学力を身につけていくことが肝要である。そして、たくさんの友達と生活していくために、自分自身を含め他人(友達)の権利を大切にする心を育てていかなければならない。 自らをしっかり見つめる目を持ち、より良い自分をめざす<自分づくり>の学びをすることが個々の児童の成長につながるものと考え、本年度は昨年度の研究の成果を踏まえ、総合的な学習を切り口に進めていきたい。

特に総合的な学習の取組を通して、「児童に育てたい力」として、次の点を挙げたい。

・自分と自分の周りを見つめる力

・自らの課題を見つける力

・見通しをもって解決していく力

・まとめ、表現していく力