先週の道徳は、「監督がくれたメダル」でした。
野球部の練習で、筆者は外野ノックを続けています。皮の手袋は血で染まっていました。高校最後の県予選、その出場メンバーに筆者の名前はありませんでした。監督は筆者に「外野ノックをやってくれ」とだけ声をかけました。補欠を宣告された筆者は落ち込み、悩みました。練習なんかやめてしまいたいとも思い、悔しさをノックにぶつけていました。 同じく3年生で補欠のYは、練習に出てこなくなります。監督は筆者を呼び出すと、出場メンバーを選んだ経緯を話してくれました。監督が悩みぬいた末に決断したということが、筆者にもわかりました。そして、監督は筆者にYに声をかけてほしいと頼みました。Yに電話をかけ、自分の思いを話す筆者。気付けば涙が出ていました。Yは無言で聞いていましたが、やがて練習に姿を現すようになります。それから筆者は自分の役目である外野ノックを、黙々と、丁寧に打ち続けるようになりました。 チームが3回戦で敗退した日、野球部を去る3年生が一人ずつ思い出を語ることになりました。そして筆者の番になった時、監督が突然立ち上がり……。
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昨年2年生でも、東京オリンピックで活躍した女子バレーボールの監督大松博文さんの著書から抜粋された
「明かりの下の燭台」という作品を読みました。この時にも、選手としてではなくマネージャーとしてチームを支えてほしい
という監督のお願いに対して鈴木選手の心情の変化などを考えることができました。
今回も、「試合に出られないのに役割を果たすことは、自分にとって意味はあるのか?」という視点で考えることができました。
※各クラスの生徒の感想は、先週11日に配布した学年道徳通信「Smile」をご覧ください。