染物遊び
クチナシの実発見
朝、門で迎えていると、5歳児のお友だちが「月読神社でクチナシの実が落ちていたよ」と見せてくれました。
「それは素敵❤」と、地域の自然を保育に取り入れたい思いから、その日に全園児で月読神社に出かけました。神社の入り口の木に大きな巣をつくるシラサギの大きな鳴き声に迎えてもらいクチナシの実探しがはじまりました。先生たちもワクワクです。「先生!クチナシって書いてある!」とお友だちの発見から実を集めることができました。
そして「クチナシの実を水に溶かすと染物ができるんじゃないかな?」の先生の声に「本当?やってみたい!」と子ども達の目は輝きます。

まずは下準備です。いろいろな模様にするために工夫をします。

大きな布に石やペットボトルのキャップを巻いて、ゴムできつく縛ります。

4歳児もチャレンジしています。
「難しいなあ」「ここをおさえると簡単にできるで」とお話の花も咲きます。

石を随分たくさんつけています。
「めっちゃ重たいで」「これ狼のお腹に入れたら沈んでいくかな?」と狼と7匹のやぎのお話にも花が咲きました。
そして全学年ホールに集まって、クチナシの実を水につけてみました。

「うわー!すぐ黄色になってきた」「すごい」綺麗な色に感動しています。
ボールに入れて、みんなが縛った布やハンカチをいれていきます。
「順番に入れた方がいいで」「もっと僕の奥に入れてほしい」口々に言葉が出てきます。

3歳児も興味を持ち、ゆっくりと沈んでいく様子をじっと見つめます。

「すぐきれいな色になるかな?」「もう見てもいい?」など待ちきれない様です。

「明日まで待ってみようね」の先生の声に、明日も目的を持ち登園できそうです。
染物遊び
さあ、次の日になりました。

「先生早く見てみたい!」「昨日より色水が濃くなってる」とわくわくのこども達です。

「染まってるかな?」「楽しみ~」とわくわくどきどき
模様はどんな感じかな?

ゆっくりとほどいていきます。

「わあ!すごい!いい模様ができたよ!」とみんなの驚く声が聞こえました。

「私は★型」「私は宇宙型」「箸でするより、石でしたほうが綺麗になった」「おかあさんに早く見せたい!」
などと自分が気付いたことや思ったことを言葉で伝えています。

染まったハンカチは水洗いをしてから干していきます。

3歳児も洗濯バサミを使ってお洗濯ごっこ。並べるともっと綺麗になりました。

こちらクラスごとに模様を付けた大きな布です。
こんなにも綺麗に染まって先生達も大喜びです。

月読神社のクチナシで染まった布は優しい色合いです。
自分たちで染めて素敵な作品ができたことで自信もつきました。
地域の自然を保育に取り入れることで楽しいことがたくさん起こります。
くるみボタン製作
「染めた布を使ってもっと作りたい!」と子どもから声が上がりました。
そこでみんなで話し合いをして「くるみボタン」を作ることにしました。
かわいいレースやリボンをかませて素敵なボタンができました。
それぞれが、ひらがなハンコで何を押すか考え、マグネットや髪ゴム、ブレスレットなど自分の好きな形を選びました。

この染物遊びで、子どもが興味・関心をもちながら活動することができ、意欲的に取り組むことができました。遊びから「こんなことをしてみたい!」など活動へと発展し、自分なりに考えたり、試したりする姿がありました。
開園記念品
4月から大住こども園が開園するにあたり、開園式があることを伝えると、「染物をお客さんに渡したい」との声があがりました。そこで、先日作ったくるみボタンでマグネットを作ることにしました。
開園式に来てくださるお客さんが喜んでくれるかな?とこども達もわくわくしています。
これからも、子どもが、遊びの中で周囲の環境と関わり、周囲の世界に興味関心をもち、自分なりに考えることができるようになる過程を大切にしていきたいです。